2020,09,20, Sunday
奈良県の十津川村は想像力をかきたてるところです。この村は県の面積の5分の1近くを占める大きさで紀伊半島の最も山深い位置にあり、千メートルを越える山々が60ほども連なります。かつては人の行き来もままならぬ地域だったのですが、日本史にはしばしばこの地名が顔を出します。まずは『新十津川物語』(川村たかし作)から引いてみましょう。
「村は貧しかった。それでいて京都に政変がおこれば、男たちは刀をぶちこみ槍をかいこんで、すっとんでいく。天皇を守るためだった。南北朝のときもそうだったし、明治維新のときもそうだった。
報酬は初めから当てにしていない。都の騒ぎが終われば、さっさと山の中へ帰ってきた。気位が高く、にわかに強力な野武士集団として団結してしまう。」
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あさのは塾便り::本・映画など | 07:37 AM | comments (x) | trackback (x)