「わかる」に行き着くために その2


あさのは塾ブログ

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(前の記事から続きます)

 ところで、理解のスピードは生徒によってちがいます。だから本来ならそれぞれの生徒に合った速さで寄り添って進むことが望ましいはずです。

 ただ、それが度を越えると勉強は遅々として進まなくなります。ゆっくりが甘やかしになっては困るわけで、その兼ね合いが難しいですが、気が進まない生徒の手を引いてやるのもまた先生の役目です。

 ですから、生徒を慎重に観察しながら適当なタイミングでハッパをかけてあげるということになります。

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 初めに見たように、そもそも新出事項の理解には時間がかかります。内容が難しくなればなおさらです。だから、全員が限られた授業時間の中で必ずしも100%理解できないのはむしろ普通のことです。

 では先生はどうするべきか。それは必要なことを一通り最後まで教えきり、難しくわかりにくいところも含めて生徒側に託してやるのです。

 理解できなかった生徒にはストレスがかかることでしょう。でも、実はこれが大事なことで、何かが消化されていない、宙ぶらりんの状態を解消したいという意識・無意識の欲求が次の理解を早めます。

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 これは筋力トレーニングに似ていますね。負荷をかけて運動すれば筋肉痛になる。でも筋繊維が修復されるとき、より強い筋肉が再生されるのと同じです。

 もちろん、何でもかんでも無理に教え込めという意味ではありませんので念のため。要は適切な負荷をかけてやることが大切だということです。何のストレスも感じなければ、子どもはその場で止まったまま動きません。

 お酒を熟成させることを「寝かせる」といいますが、これに喩えてもよろしいでしょう。あるいは種をまいて芽が出るのを待つと言ってもよろしい。

 わからないことが引っかかって気になっていれば、復習しているときにこういうことなのかなと腑に落ちることがあります。1週間後、1ヶ月後に再び学習するとき、ああなるほどと納得することもあります。

 わかろうと努力する時間を取らないで一足飛びに理解することはできません。それを手助けするためよい教材には繰り返し復習がついています。上手な先生は同じ内容に何度も接することができるよう時間配分しているはずなのです。

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 では具体的にどうやって勉強すればよいでしょうか。

 わからないまま立ち止まっていたら何も変わりません。とにかく先生が目の前で実際に解いているのです。鉛筆を手にとって見よう見まねで再現してください。

 初めて自転車に乗るとき説明だけ聞いて乗れるようになる人はいません。教えてもらいながらまずは乗ってみないと話は始まらない。それに似ています。

 練習するうちにこういうときはこうすればよいという発見があるでしょう。同時進行で身をもって体験するうちだんだんしっくり収まってくるはずです。

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 勉強はそんなに簡単に進むものではありません。でも、わからないというストレスに負けてはいけません。

 他人と比較して気を取られる必要もありません。何が引っかかっているのか自分自身とじっくり対話して下さい。

 わからないことばかりが気になるマイナス思考をやめて、わかってきたところに目を向けて下さい。前向きな気持ちを持ちましょう。辛抱強く時間をかけて取り組めば必ずわかるようになるはずです。
あさのは塾便り::勉強・子育てなど | 09:28 AM | comments (x) | trackback (x)

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