あさのは塾便り::本・映画など


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 人類が農耕・牧畜を始めた経緯はおおむね次のように語られます。約1万年ほど前、氷河期が終わると地球の気候は温暖化し、人類は新しい環境への適応を模索した。

 そんななか、紀元前9500~8500年頃トルコやイランなど西アジアで、世界で初めて小麦の栽培と山羊の飼育が始まった。

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 人類は自然環境に働きかける術を覚え、獲得経済から生産経済の段階へと移行した。人口が増え文明発展の基礎が築かれた。

 かつて農耕・牧畜は中東地域から各地へ順次伝播したと思われていましたが、今では世界のあちこちで独立して食料生産が始まったと考えられているようです。

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あさのは塾便り::本・映画など | 08:13 AM | comments (x) | trackback (x)

 かつて南海の帝の名は儵(しゅく)、北海の帝の名は忽(こつ)、中央の帝の名は渾沌(こんとん)といった。

 あるとき儵と忽が渾沌に会いに行き、渾沌は彼らを手厚くもてなした。そこで儵と忽はその返礼をしなければと考えた。

 「人間には皆7つの穴があり、それで見たり聞いたり食べたり息をしたりしている。しかし渾沌にはそれがない。だから試みに穴をあけてやろうではないか。」

 かくして一日に一つずつ穴を開けてやると、七日目に渾沌は死んでしまった。
(『荘子』内篇應帝王篇第七)

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あさのは塾便り::本・映画など | 08:09 AM | comments (x) | trackback (x)

めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな(紫式部)

 「めぐり逢ってお見かけしたのかどうかもわからないうちに姿が見えなくなってしまいましたね、夜中の月のように」と詠む歌です。

 今ではすっかり携帯電話が普及しました。携帯が流行りだした頃、さっそく塾に持ち込んできたのは女子高校生たちですが、彼女たちが道で友人を呼びとめるのにも携帯をかけているのを見て変な時代になったと思ったものです。

 上記の歌の作者は紫式部、女友だちが訪ねてきたもののすぐに帰ってしまったときに詠んだ歌だそうです。

 当時はもちろん携帯もなく何かの事情ですれ違えば会うこと自体が難しかったわけで、会えなかったときの切なさは今の私たち以上のものがあったでしょう。

 とはいえ、そのおかげでこうした趣のある歌が後世に残されました。大切な人に会えないということは限りなく詩情をかきたてるものです。

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あさのは塾便り::本・映画など | 08:02 AM | comments (x) | trackback (x)

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 思慮深い呼び出しの長(おさ)はゲドにこう語ります。「そなた、子どもの頃は、魔法使いに不可能なことなどないと思っておったろうな。」

 「だが、事実はちがう。力を持ち、知識が豊かにひろがっていけばいくほど、その人間のたどるべき道は狭くなり、やがては何ひとつ選べるものはなくなって、ただ、しなければならないことだけをするようになるものなのだ。」

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あさのは塾便り::本・映画など | 09:21 AM | comments (x) | trackback (x)

 『ゲド戦記1 影との戦い』(アーシュラ・K.ル=グウィン著、清水真砂子訳)はアースシー(Earthsea)という世界に生きた大魔法使いゲドの少年から青年期にかけての物語です。著者のル=グウィンはアメリカの女性SF・ファンタジー作家、1968年の作品です。

 ゴント島の小さな村の鍛冶屋の息子として生まれたゲドは幼いころ母を亡くし野山を走り回って雑草のように育ちました。背は高く動作は機敏でしたが騒々しく傲慢ですぐにかっとなる子どもでした。

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あさのは塾便り::本・映画など | 07:56 AM | comments (x) | trackback (x)

 奈良県の十津川村は想像力をかきたてるところです。この村は県の面積の5分の1近くを占める大きさで紀伊半島の最も山深い位置にあり、千メートルを越える山々が60ほども連なります。

 かつては人の行き来もままならぬ地域だったのですが、日本史にはしばしばこの地名が顔を出します。まずは『新十津川物語』(川村たかし作)から引いてみましょう。

 「村は貧しかった。それでいて京都に政変がおこれば、男たちは刀をぶちこみ槍をかいこんで、すっとんでいく。天皇を守るためだった。南北朝のときもそうだったし、明治維新のときもそうだった。

 報酬は初めから当てにしていない。都の騒ぎが終われば、さっさと山の中へ帰ってきた。気位が高く、にわかに強力な野武士集団として団結してしまう。」


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あさのは塾便り::本・映画など | 07:37 AM | comments (x) | trackback (x)

 『更級日記』は11世紀半ば、菅原道真の血を引く菅原孝標(たかすえ)の娘の作品です(名前は不詳)。

 そのなかに、13才のころ京の都にたくさんの物語があると聞いて、もう読みたくて仕方がない、自分で仏像まで彫ってどうか上京できますようにと祈る場面が出てきます。

 やがて彼女は念願の物語に触れることができるのですが、彼女の願掛けの真剣さ、物語と巡り会えたときの喜びの気持ちは、今の私たちにはとても知り得ないものでしょう。

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あさのは塾便り::本・映画など | 07:27 AM | comments (x) | trackback (x)

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 またその頃RMT(リアルマネートレード)というものが問題になりました。ゲーム内の通貨やアイテムなどを現実のお金で売買することで、本来規約では禁じられているのですが、とくにひどかったのが中国の業者です。

 彼らは本国から集団で参加し、一般のプレーヤーの妨害をしてレアなアイテムを独占したり、ゲーム内で架空の取り引きを繰り返し値段をつり上げたりして荒稼ぎをしました。

 素朴に楽しんでいた大多数のプレーヤーはゲーム内インフレが続く理由がわからないまま高い品物を買わされていました。今振り返れば、これは昨今のマスクやアルコールの高値転売の状況とそっくり同じです。

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あさのは塾便り::本・映画など | 12:44 PM | comments (x) | trackback (x)

 緊急事態宣言が出され、学校が3ヶ月ほどお休みになりました。

 予想外の長期休暇で子どもたちは呑気に楽しそうでしたが、三度の食事の用意に追われた側はさぞ大変だったろうとお察しします。

 子どもたちの時間の使い方はさまざまで、課題が多くて大変だったという声もあり、ハイキングやランニングをたくさんしたという子もいました。

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 そして、やはりテレビゲームばかりして困るというご相談も頂きました。毎日6時間やったと嬉しそうに報告してくれる子もいて、まさに天国。

 自分にも経験がありますので、そうした子どもの気持ちはよくわかります。まあ大人が推奨しないことに多少の時間をつぎ込んだとしても、人生にはそれくらいのむだを許容する余地は十分あるとは思います。

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あさのは塾便り::本・映画など | 09:49 AM | comments (x) | trackback (x)

 『バグダッド・カフェ』は、1987年の西ドイツ映画(パーシー・アドロン監督)です。

 アメリカ、カリフォルニア州にあるモハーヴェ砂漠。日本でいえば近畿地方ぐらいの大きさに広がるその荒涼とした砂漠のなかに一軒のカフェがあります。

 モーテルとガソリンスタンドが併設されてはいるものの、風で吹き飛びそうな建物といい、砂にまみれた看板といい、今にも砂漠に埋もれてしまいそう。その名も『バグダッド・カフェ』がこの映画の舞台です。

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あさのは塾便り::本・映画など | 10:00 AM | comments (x) | trackback (x)

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