70%をめざすとき、100%をめざすとき


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 誕生日プレゼントを知り合いにあげたいと思っていたのに、考えれば考えるほど何にするか迷ってしまい、ついにあげないままになってしまったことはありませんか。

 あるいは、学校の自由研究を早くから準備していたのに、締め切りが迫って来るにつれまとまらなくなって、結局出さずじまいになった経験はないでしょうか。


0%よりは70%の方がよいこと

 性格にもよるでしょうが、人間には、完璧をめざそうと思うあまり、最後に急にためらって、イヤになってしまうということがあるようです。

 上の例の場合、完璧なプレゼントが見つからず、それが次善のものであったとしても、本当はあげる方が良かっただろうと思います。それは、自分がもらった側になって想像してみれば分かります。

 学校の課題だって、何も提出しないよりは、たとえ70点の出来の作品だって出す方がマシでしょう。

 こだわりを捨てないというのは大切なことですが、時と場合によっては、その不器用さによって損をしてしまうこともあるわけです。


あえて70%を選ぶとき

 試験勉強でも、似たようなことが起こります。

 十分なテスト対策をしようと思って、詳しく綺麗なノートをせっせと作っていたのに、だんだんと時間が足りなくなってしまうようなときです。

 私たちの人生は常に時間という制約が課せられています。限られた時間の中で、100%を達成する余裕がないならば、70%ぐらいで見切りを付けて、次に進まなければならない場面がしばしばあるように思います。

 理想の高い人ほど自分の目標を高めに設定してしまいがちですが、ときには冷静に、折り合いを付けていくことも必要なのでしょう。

 7割の出来で、臨機応変に先へ先へと進める人は、社会への適応能力が高く、何かと重宝がられるだろうと思います。人生を円滑に進めるために欠かせない能力です。


それでも100%をめざすとき


 とはいえ、人生においては、今年合格できた大学に現役で進学するか、それとも浪人して第一志望の大学をめざすかというような、重大な選択を迫られる場合もあります。

 あるいは、今付き合っている人と結婚するか、それとも理想の人が現れるのを待つかというような決断もあるかもしれません。

 大器晩成という言葉もあるわけで、時間がかかってもよいから、これと決めたことに執着する生き方もあるということです。


100%を捨てるとき

 ただし、年を取るにつれて、人間は次第にだれしも、7割型の生き方にシフトしていくような気がします。人生に波風を立てまいとする、よけいな知恵がついてくるからでしょう。

 そう考えるなら、10割型の不器用な人生にこだわることが出来るのは、若い方の特権だと言えるかもしれません。

 そういう彼らをこそ応援したいと、心の底から感じます。
あさのは塾便り::勉強・子育てなど | 02:58 AM | comments (x) | trackback (0)

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