2023,11,07, Tuesday
「どうしても雪だよ、おっかさん谷のこっち側だけ白くなっているんだもの。どうしても雪だよ。おっかさん」すると母親の熊はまだしげしげ見つめていたがやっと言った。「雪でないよ、あすこへだけ降るはずがないんだもの」子熊はまた言った。「だから溶けないで残ったのでしょう」「いいえ、おっかさんはあざみの芽を見に昨日あすこを通ったばかりです」
月の光が青じろく山の斜面を滑っていた。そこがちょうど銀の鎧のように光っているのだった。しばらくたって子熊が言った。「雪でなけぁ霜だねえ。きっとそうだ」
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あさのは塾便り::勉強・子育てなど | 12:53 AM | comments (x) | trackback (x)